小説でマーケティング知識の基本を楽しく学べる | [書評]猿の部長

猿の部長
著者: 竹内 謙礼
ISBN:4569762247 / 発売日:2014-12-03
出版社.: PHP研究所

物語を通して、基本的なマーケティングの知識が身につく

内容としては王道のマーケティング戦略を学べるものとなっていますが、ただのノウハウ本ではなく、小説という形でとても読みやすく、かつストーリーを楽しみながら学べるという一冊となっています。

マーケティング上の問題点を抱えている、サルの職場!?

主人公である滝川がある無人島で年に一度だけ開かれる祭礼に潜り込んだ事から始まります。その祭礼には島の元住民の一族でなければ参加できないというものでしたが、秘境好きの滝川は祭礼の参加者にバレないように、早めに無人島に潜り込み、祭礼が行われる神社にある石棺の中に隠れてこっそり参加しようとしました。

しかし、いつの間にか気を失ってしまい、気が付いたら猿が人間を牛耳っている世界にすり替わってしまうというところから話が進んでいきます。

滝川は転職先の会社に入社することになっており、そこの会社は猿が社長を務め、それ以外の要職も全て猿がやっているという、不思議な会社に勤めることになりました。そして、その会社には様々な部署があり、それぞれの部署が何かしらマーケティング上の問題点を抱えていて、その課題に滝川が取り組んで解決していくという話です。チンパンジーにメガネざる、オランウータン、キツネザルの部長が抱える課題に鋭い切り口で問題を解決していくというちょっとシュールな内容です。

ですが、物語をしっかり読み進めていくことで、基本的なマーケティングの知識が身につくというものになっています。話の中でクスっと笑ってしまうような場面や、「なるほど」ととても納得させてもらえるところなど、かなり深く考えられて作られているので、とても勉強になります。

マーケティングに興味がある人が最初に読む本としておすすめ

マーケティングというものに興味があり、まだそこまで深く勉強したことない人に最初の一冊としてオススメしたい本です。この本を読むことがきっかけでマーケティングの知識を深めていくのもよいですね。

猿の部長
著者: 竹内 謙礼
ISBN:4569762247 / 発売日:2014-12-03
出版社.: PHP研究所

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