言語はあくまでも道具 | [書評]プログラムは技術だけでは動かない


書評として本書を一言でまとまれば、プログラムの技術があっても、それが製品やシステムとして生かされなければ仕事として認められないという問題意識をもってもらうことを目的として書かれています。

「技術だけでは動かない」というタイトルから、技術力が低く扱われているような印象を受けますが、決してそうではなく、技術力を踏まえた上で、それを活かしたプログラマとしての仕事力とはどのようなものか、ということを通して自らのプログラマとしてのキャリアを振り返ることを促しています。

具体的には、プログラマとして自分としては完璧なものを作ったように思えても、クライアントの要望や課題が解決されていなければ意味がないということです。

ソフトウェアとして完璧に作動することと、それを使う人にとって完璧なものであることは異なるという意識が大切であることを本書は唱えています。

プログラマは次々に新しい場所で新しい案件の契約を行い仕事をしていきます。そのため、自分の能力をアピールすることが重要です。

自分がこれまでどのような仕事をしてきたか、どのような仕事を請け負うことができるのかという広報活動、ソーシャルメディアなどを活用した自己PRの重要性を認識させてくれます。

また、プログラマはどうしても自分が使えるプログラミング言語を自分の得意分野として自覚しがちですが、言語はあくまでも道具であって、それを使ってどのような仕事ができるのかが大切です。


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