IT業界と言っても、その職種は50種以上に及んでおり、花形と言われる職種から縁の下の力持ちの職種まで様々です。

IT業界は、新卒の学生には依然として高い人気があり、転職して新たに就職したい業種のランキングでも上位にあります。新たにこの業界に入ってこようとしている人たちのために、本書は業界の裏側まで詳しく解説しています。

これまでも、IT業界の内側を書いた本は数々出版されてきましたが、極限られた職種に留まっているものが殆どでした。そのため一般的には、IT業というとプログラマーかプロジェクトマネージャー、少々特殊なものとして、ハッカー位しか思い当たらないわけです。

本書では、大企業から自営業に至るまで、様々なIT関連の職業に携わる人々が、通常では表に出てこない、日本の否、世界のIT技術を支える仕事についてわかりやすく伝えています。

イラストを添えて紹介されているので、楽しく読めるものになっています。中にはこの業界に向いている人の人物像や収入の水準に関しても言及されており、興味が尽きること無く読み進めて行けるわけです。

IT業界に進もうとしている学生にとっては、必読書とも言うべき有用性があり、既に業界で働いている人にとっても有益性が高いと言えます。IT業界では、一人が複数の職種を兼務している場合が多いので、就職に有利な資格や現在の需要についても細かく知ることになります。

業界用語というコラムも挟まれていて、気分を変えつつ面白く読める本です。