自分は、父の死ぬ時に起こりうるすべてを、以前から考えていた。方策もみつけていた。しかし父の死の時、自分も… | 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
自分は、父の死ぬ時に起こりうるすべてを、以前から考えていた。方策もみつけていた。しかし父の死の時、自分もまた死の境にいるとは考えもしなかった。
チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 より
そのセリフに感銘を受けた理由
チェーザレは若いころは宗教界に身を置いていました。父が法王アレッサンドロ六世であったからです。しかし、チェーザレ自身は枢機卿の緋の衣を剣に持ち変えることを選びました。父法王の後ろ盾や自らの婚姻や妹の婚姻も利用しながら強大な軍を作り、戦いには勝利していきます。いつでも合理的に判断し、カリスマもありました。レオナルド・ダ・ヴィンチに理想的な君主と認められ、ニッコロ・マキアヴェッリ尾も魅了したチェーザレです。
そんな完璧な彼が唯一考えられなかったこと、そしてここから彼の人生が辛く厳しいものになっていくことを思うと胸に迫るものがあります。人としての魅力もあり、何よりも武将としての才能があるのに、その才能を使いたいと思っていた人物もいたのに彼は神から見放されてしますのです。
回答者:30代 女性
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