テレビで人気のマツコ・デラックスをモデルとしたアンドロイドですが、リアルさを追求するための毛穴が20万個も付いています。

その生みの親が、「世界を変える8人の天才」にも選出された、ロボット工学の第一人者である石黒浩氏です。
これまでも、美人すぎるアンドロイドのエリカや人間国宝の名人芸を実現した米朝アンドロイドなどを世に送り出してきました。
勿論、石黒氏本人にそっくりのイシグロイドはつとに有名になっています。
常に世間を驚かせてきた石黒氏ですが、子どもの頃は他人の気持ちが分からないという、やや発達障害気味な少年期を過ごしたといいます。
今でも、心というものの正体が分かっていないわけで、その謎に挑むべく人工知能の開発に取り組んでいるわけです。
そして、それがアンドロイドの研究と開発につながり、その世界の世界的権威になったわけです。

この著書の書評では、これまで常識だと思われていた「人間らしさ」や「人の気持ち」といったものが大きく覆されているとあり、鳥肌が立つような驚きを覚えているわけです。
石黒氏は、ロボットやアンドロイドは近い将来、必ず人間にとって欠かせないパートナーになると考えており、それは、かつて手塚治虫が描いた世界に近いものがあると言えます。
この本は、そうした最先端の未来につれていってくれる、知的アドベンチャーになっているわけです。
石黒氏は著書の中で、「僕は、いつか人間を作れる」と述べています。
人間を工学的に実現することは、そう遠い未来のことではない、と言います。
その為には、誰もが「このロボットは心を持っている」と認めるようなアンドロイドを実現することがカギとなるわけです。