ヒロインが何度もスクラップ状態にされるラブコメ!? | [書評]ちこたん、こわれる(1)
この漫画は、全く声を出さない宮原チコの声を、主人公である桜坂亮平が聞いたことによって、興味を持ってしまうところから始まります。
しかしこのチコには秘密があり、実は大量に製造されているクローンのようなロボットであることが後に判明します。事故などによって使えなくなると、その秘密がわかってしまうことから、主人公は守るべき立場へ半ば強制的に入ることとなります。
チコの変化が見えてくる
チコは、1号機から登場しており、この1冊だけでも何回もスクラップ状態になってしまいます。交通事故で無残な姿になったり、高いところから落ちてしまったりと、どうしてこうなってしまうのかと思ってしまうようなドジキャラです。
次々と新しいものが生まれてきますが、実はちょっとだけ性能が変わっており、それによってチコの変化が見えてきます。ここがこの漫画の面白いところで、亮平との面白い掛け合いに繋がっています。
もう1人のヒロインである猫屋敷
ラブコメとして始まっているこの作品には、もう1人のヒロインである猫屋敷彩というキャラクターがいます。桜坂の中学時代からの友達で、かなりスタイルがよく、美人系のキャラクターです。
結構付き合いがあることから、チコについても色々と知られてしまいそうな場面が続出します。当然知られてしまえば大問題なので、桜坂は板ばさみにされてしまうのです。この猫屋敷については、まだ出てきたばかりで、そこまでの性格が見えていないものの、これからかき回すような雰囲気が出ています。
狙われているチコ
何かおかしいと思われているのか、チコは誰かから狙われている描写があります。この1冊では、誰がやっているのかの招待はわからないのですが、チコは狙われ続けるので、桜坂は守る立場になってしまいます。
でも守るどころか、突然変なところでダメージを受けて、どんどん壊れてしまうので困りものです。
この作品は、チコを危険から回避しようと思ったら、次々と壊れてしまうところが魅力的であり、1冊だけでもそうした場面が次々出てくるところがいいと思います。