どうして、ジョーロ君を騙して陥れようとしたの? | [書評]俺を好きなのはお前だけかよ

俺を好きなのはお前だけかよ
著者: 駱駝
ISBN:404865747X / 発売日:2016-02-10
出版社.: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

これまでのラブコメとは何かが違う

この作品はラブコメですよ。

そう言うと「どうせ普通の主人公が複数のヒロインからモテて、ハーレムを築くんだろ」とか「女の子の明らかな好意に気づかない鈍感な奴が主人公だろ」とか言われてしまいそうですが、そう決めるのはまだ早いです。

どう違うのかとうと、主人公が嫌っている女の子が、主人公のことを大好きだということです。一方的な好意というやつですね。他にもメインキャラは出てきますが、この二人が物語の中心になります。

不憫すぎる主人公

さて、もし自分がめちゃくちゃ可愛い子からデートに誘われたら何と思うでしょう。

おそらくは、この子は自分のことが好きなのでは、と期待を抱く人が多いでしょう。でも、その子に告白される雰囲気で、実は自分の親友のことが好きだと言われたら、そしてその恋を手伝ってほしいと言われたら、と思うと落胆とかそんなレベルではないですね。

主人公の「如月雨露」はそれを二回経験します。結局自分に好意を寄せるのは大嫌いな女の子「三色院菫子」だけ、そんな学園生活はごめんですね。さらには二人の恋を手伝っているうちに学校で孤立するというゾッとする展開が続きます。

よく騙されるジョーロ君

見所としては、まさかまさかのどんでん返しがあるところです。例えばこんなシーンがあります。

「貴方はどうして、ジョーロ君を騙して陥れようとしたの?」

ジョーロというのは雨露(以下ジョーロ)のあだ名です。この物語には全員にあだ名がありますが、変わったあだ名が多くその由来も面白いです。

ジョーロはある人物に騙されていたという事実が明らかになります。この言葉は菫子(あだ名はパンジー)が発した言葉ですが、この他にも陰でジョーロを支え続けるパンジーにも注目です。そして最後にはパンジーに関するある秘密も分かって、その時は私もビックリしました。

現在2巻まで発売されていますが、新しい登場人物が出てきて、さらに「君はまた騙されているのか」となるくらいジョーロはよく騙されます。2巻の最後でまた新たなキャラが登場したので、3巻はそのキャラとジョーロがどう絡んでいくのか楽しみなところです。

そして、ジョーロとパンジーは恋愛関係に発展していくのかも大注目の作品となっています。

俺を好きなのはお前だけかよ
著者: 駱駝
ISBN:404865747X / 発売日:2016-02-10
出版社.: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

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