「紫苑、言葉ってのはな、あんたみたいに軽々しく使っちゃいけないんだよ。押し付けられて平気でいては、だめなんだ。あんたは、… | 本で出逢った感動の名言
とてもハッとさせられた台詞でした。自分がそれまで生きてきた約30年の中で、どれだけの言葉をどれだけの人に向けて発してきたかわかりませんが、それらは全て適切だっただろうか、否、知らぬ間に、あるいは時に故意に、誰かを傷つけたり貶めたりしてきたのではないか……そう、考えさせられました。
温度や感情を持った人間である自分が言葉を発する時、それを受け取る相手にどう届くのかを深く考え、しっかりと発する言葉、トーン、タイミングなどを選んでいかなくてはいけないし、また、自分が受け取る側である時、その一瞬、一瞬に絶対何かしらの感情が起こるはずなので、それらをきちんと敏感に感じ取れるようでありたいなと思いました。それが『人間』として正しいあり方なのだろう、と。
『温室』育ちの紫苑に対し、ネズミは本当に生々しく、しかし恵まれた環境にあったはずの紫苑よりもはるかに『豊か』に、人間が生きる、死ぬ、とはどういうことなのかを教えてくれて、大好きなキャラクターです。
回答者:30代 女性
本で出逢った名言・名セリフ
「紫苑、言葉ってのはな、あんたみたいに軽々しく使っちゃいけないんだよ。押し付けられて平気でいては、だめなんだ。あんたは、それを知らない。だから、信用しない」
NO.6 ♯2 より
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