サヨナラだけが人生だ | 本で出逢った感動の名言


川島雄三監督の映画「貸間あり」でこのセリフが効果的につかわれていました。

ラストシーン、登場人物のひとりが丘の上から立小便をしながらこのセリフを叫ぶのです。それはこの映画のキモになっています。井伏鱒二さんと交友関係にあった川島雄三監督がセリフをつかったのですが、映画を観た井伏鱒二は顔を真っ赤にして怒ったといわれています。

くわしいことは、藤本義一さんの書いた川島雄三監督に関するの小説にかいてあります。もとは、唐代の詩人于武陵(うぶりょう)の詩「勧酒」(かんしゅ)。井伏の訳は妙訳として名高い。

人生足別離を、サヨナラだけが人生だ、と訳したのは本当にうまい。人生経験豊かな井伏鱒二にしか訳せない妙訳であるといわざるを得ない。

回答者:50代 男性

本で出逢った名言・名セリフ

サヨナラだけが人生だ

サヨナラだけが人生だ―随想集「プロムナード」〈2〉 (随想集「プロムナード」 (2)) より


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