今の自分を超えていくための3つの方法 | [書評]自分を超える勇気
「最近仕事で上手く結果を出せない」「今の仕事を続けるか転職するか、どちらが良い選択なのかわからない」
そんな悩みを抱えながら日々を過ごしていないだろうか?
この「自分を超える勇気」では、多くの一流アスリート達のメンタルトレーニングを担当してきた筆者が、結果を出せずに悩んでいる方や人生の進路に悩んでいる方に、その背中を押す力強いメッセージを送っている。
人は自らの潜在意識のうちにある魔物と出会うことで、次のステージに進むことができるのです。
筆者では自分の壁を破り、限界を超えようとしている人々の前に現れる障害を「魔物」と表現している。
では魔物とは何か?
それは人間の潜在意識の中にある「恐怖」「現状を維持しようとする機能」であると筆者は語る。自分の殻を破り成長しようとする人の前には必ずこの魔物が現れ、「無理をせずに現状を維持すればそれで良いではないか?」と語りかける。
この魔物と恐れずに向き合い、退治する事で人は今の自分を超える事が出来る。イチローや羽生結弦といったトップアスリート達は常にこうして自分を超え続けているからこそ結果を出し続けられるのであり、卓越した運動神経や身体能力ではなく、自分を超え続けるこの「マインドの才能」こそが彼等を成功者たらしめているのである。
これはトップアスリートだけが持ち得るものではありません。誰もが同じように創り上げることができるのです。
そして筆者はこの「マインドの才能」について、こう説く。ではどうすれば一流アスリートのようなメンタルを持つ事が出来るのだろうか?
この記事ではこの本に書かれた一流のメンタルを持つための方法を3つに分けて解説してみた。
1.「have to」ではなく「want」に突き動かされて生きる
日々の生活の中で私たちはやるべき事=have toをこなしながら生きている。しかしこの著書では”それでは自分を超える事は出来ない”と言う。
have toとは外的要因からやらなくてはならなくなった事、言い換えればやらさせている事である。しかし人間の潜在能力をフルに発揮出来るのは内的要因、つまり自らの熱意によって生まれたやりたい事=wantなのだ。
2.イマジネーションから「want」を生み出す
have toからwantにマインドを変えるためには具体的なイマジネーションが必要だ、と筆者は説く。
そもそも「自分を変えたい」「成長したい」という欲求は誰もが持っている。しかし殆どの人は思うように成長出来ず、それを自らの性格のせいにしている。しかしそれは誤りなのだ。
多くの場合、「今の自分に満足していない」「現状をどうにかして変えたい」と思っている人ほど、具体的な自分の[want]を明確にできていません。
と筆者は言う。具体的に自分が「どうなりたいのか」を思い描き、そのために何をしたら良いのか考える。このイマジネーションによって、自分がやりたい事、つまりは[want]が内側から沸き起こってくるのだ。
3.心の視点を引き上げる
[want]に突き動かされて行動していても、失敗する事はある。例えば自分が良かれと思って提案したプロジェクトが上司から却下された時だ。
そんな時人は「あの上司には見る目が無い」と思ってしまう。しかし、筆者はこう語る。
そう思い込んでいるとしたら、心の視点は引き下がった状態にあります。自分の感情に囚われてまったく他が見えていない状況です。
そんな時は心の視点を引き上げて、「会社の方向性にあっていなかったのか」「上司を説得する材料が足りなかったのか」とイマジネーションを働かせ、次はどうすれば良いかを考えるのだ。
感情に囚われず、常に次を考える広い視点を持つ事で、どんな状況に陥っても自分を見失わないメンタルを持つ事が出来る。
ヒーローに憧れるのではなく、ヒーローになる生き方を
けれど、ヒーローに憧れる時代はもう終わりました。「自分が自分のヒーローになる」を創っていく時代なのです
自分の中の魔物と向き合い、恐れずに立ち向かっていく人々を、筆者は「ヒーロー」という言葉で表現している。
ヒロインを救うため、世界を守るために恐れず悪役に立ち向かう、私達が幼い頃に憧れた存在であると。そして誰もがヒーローになる資質を秘めている。自分を超えるマインドを持つことで誰もがヒーローになれるのだ。
是非この本を手に取って、あなたも自分の中の魔物を退治し、ヒーローになる方法を学んでほしい。