あなたはなんのために働くのか | [書評]ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく


働くということはどういうことか

堀江貴文、いわゆる「ホリエモン」と言えば、元・株式会社ライブドア代表取締役CEO。そして、2006年に証券取引法違反の為、逮捕され、2年6ヶ月の実刑判決を下される。
そんな堀江貴文が、刑務所に面会にきた人に「差し入れて欲しいものはあるか」と聞かれた時に即答した答えが「仕事!」だそうです。

「なんの為に働くのか?」という問いに、多くの人が「お金の為」と答えるでしょう。

しかし、刑務所内ですら仕事を欲した堀江貴文はその考えとはまったく異なった考え方をしています。

堀江貴文にとっての働くこと

堀江貴文は、働くことについて、このように書いています。

働くことは生きること。僕らは、自らの生を充実させるために働くのだ。

僕は、子どものころからずっと自由を求めてきた。そして僕にとっての自由を手に入れる手段とは、とにかく働くことだった。働くことで経済的に自立し、精神的にも自立し、ちゃんと自分で責任を取れる土台をつくる。そうすれば、すべてを選ぶのは自分になるのだ。

自分の人生を充実させるには、自由を得ることが不可欠です。
そして本当の自由とは、全てを自分で選択できること。その自由を得る手段として働くのです。

更に、本書では堀江貴文の死生観まで掘り下げて働くことについて考えます。

なにかに没入することで、死を遠ざける。死について考える時間を、可能な限り減らしていく。僕は死を忘れるために働き、死を忘れるために全力疾走し、死を打ち消すために生を充実させていたのだ。

人は誰しも「死」を恐れています。そして、そこから逃れる手段としても働くことが大切なのです。

働くことを見つめ直す

本書では、堀江貴文が働くことについてどのように考えているかが書かれています。では、あなたにとって働くということは、どういうことか。それを考えることこそ、本書の最大の鍵になっています。

堀江貴文の幼少の体験から、今の生活までを通じて働くことを考え抜いた本書を読み、そしてあなたにとっての働く意味を導き出しましょう。


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