【書評】隣の芝生は青い。自分の芝生も、隣からみれば青い。 | ブルーもしくはブルー
この作品は二人の人生に閉塞感を抱いたドッペルゲンガーが出会うところから始まります。二人はそれぞれの人生にあこがれを抱き、それぞれの生活を取り換えるも、二人はその互いの幸せがうらやましくなり、お互いを殺そうとするところまで進展してしまいます。
隣の芝生は青い、ということわざがありますが、だれしも人の人生をうらやむことはあるでしょう。そんななかこの作品が教えてくれたことは、自分の人生がじつは結局は一番幸せなのだということです。私たちは自分たちの不幸に特に目を向けてしまいがちです。しかし、その傍らには必ず幸せだったひと時があることを忘れてしまいがちです。
この作品は、どんな人の人生にも幸せな瞬間があって、不幸なだけの人生はないのだということを教えてくれたような気がしました。私はこの作品を読んで、生きていくための希望をもらったような気がしました。
回答者:20代 男性
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