【書評】私は私のままでいい、生きていること自体が素晴らしいことです。 | ただ生きていく、それだけで素晴らしい

ただ生きていく、それだけで素晴らしい
著者: 五木 寛之
ISBN:4569831109 / 発売日:2016-10-21
出版社.: PHP研究所

結婚して、子供が生まれて、普通に小学校生活を過ごして普通に子供と人生を過ごしていくと思っていたのに、学校問題で一人で対応をしなくてはならなくなり、そして過労から大病で入院した時期があります。

入院しているときに、子供がどうしているか、年老いた両親が見舞いに来てくれたり、主人が夜遅くに洗濯物を持ってきてくれたり、私の好物を持ってきて来てくれてうれしかったのですが、とても毎日が不安だし、たまらない生活でした。退院してからも、身内に不幸があって、いろいろと親戚から嫌みを言われ辛いと毎日感じていました。毎日が苦悩の日々だった時に出会ったのが、この「ただ生きていく、それだけで素晴らしい」という本でした。

五木寛之氏は、親鸞聖人についての研究をしていて、親鸞聖人の教えに基づいたつらい今の時代をどう生きていくべきかを、優しい文体で書いていらっしゃったので、とても心に響く章がたくさんありました。特に印象深いのは、「勝ち組も負け組もない」という言葉です。

SNSで自分の収入自慢や健康自慢をする方がいて、「自分は負け組」だと思っていたのですが、この本では、「人生に価値も負けもないですよ」と書いていたことで、すごく心が軽くなって救われました。

回答者:40代 女性

ただ生きていく、それだけで素晴らしい
著者: 五木 寛之
ISBN:4569831109 / 発売日:2016-10-21
出版社.: PHP研究所

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