悪魔が身近な存在となっている世界とは… | [書評]レンズと悪魔 1巻 魔神覚醒

レンズと悪魔〈1〉魔神覚醒
著者: 六塚 光
ISBN:4044707073 / 発売日:2006-09-30
出版社.: 角川書店

悪魔が普通にいるせかい

悪魔っていうと魔界にいる怖い存在。

そう思っていたのですが、この物語では悪魔は身近な存在のようです。ボールから出てくる有名ゲームのモンスターたちみたいに。

主人公のエルバは、父親そっくりの外見をしているらしい。父の謎の死の真相をしるため、従兄弟のファルナの大学進学を気に一緒に東部都市へとでてきた。そうしてあっという間に父に恨みをもつ人たちに次々と喧嘩を売られることになる。

父が何をしていたのか、どうして彼らは自分を襲うのか。
わからないままにエルバは応戦することになる。

悪魔とは

「召喚(コンタクト)!」

エルバたちにとって、悪魔はどこにでもいる普通の存在である。

同時に使役するものであり、日常に溶け込んだもの。喧嘩ばかりのチンピラなどの非合法のひとたちだけではない。警察だって、自分の戦闘力や機動力を高めるために悪魔を使う。召喚士には初段から八段の資格級が与えられるくらい日常になじんだもの。

エルバもまた召喚士の資格を有している。普通の召喚には二枚組の円盤が必要となる。しかし、エルバには父の形見である一枚だけの円盤をもっている。普段は右目にしまいこんでいる赤い円盤があるのだった。

そして、父の墓での出会いが彼の運命を変えていく。

魔神と、魔王とトーナメント

「僕の名前はルナ・ルガ。君が契約した赤の魔神さ―――お久しぶり」

なくした右手を万力に変えた美少女テッキ。彼女もまたエルバと同じ一枚の円盤を持っていた。その円盤は、悪魔もよりも強い存在。かつてこの世界を恐怖へ落した魔王の目玉―――魔神。

テッキはフラッシュ・ヴァイスと呼ばれる。彼女の所有する魔神は緑の【無形】魔神。ボル・ボルという。数年に一度、復活をもくろむ魔王の器足り得るかを魔神を所有するもの同士で争い決めるのだ。

魔王を封印した美術館を一族のひとりとしてまもり、自分も参戦するテッキ。その彼女との出会いにより、知らなかった父や円盤の秘密を知っていくエルバ。

彼は、はたして円盤を使うのか?はたまた、危険を避けるために手放すのか。

レンズと悪魔〈1〉魔神覚醒
著者: 六塚 光
ISBN:4044707073 / 発売日:2006-09-30
出版社.: 角川書店

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