幽霊にも弁護士は必要? | [書評]幽霊弁護士・桜沢結人の事件ファイル

幽霊弁護士・桜沢結人の事件ファイル
著者: 望月 もらん
ISBN:4041012104 / 発売日:2014-01-31
出版社.: KADOKAWA/角川書店

弁護士はどこでも大活躍

弁護士を主役にした物語と言えば、事件がメインですよね。幽霊と言えば、ホラーです。両方合わせてみた小説が、この小説です。

大学を2年で中退し、大手法律事務所に勤める桜沢結人が主人公です。ザ・真面目というのを体現したような結人に一本の電話がかかってきます。それは大学の同期の日向陽一から。友人というほどでもなかった彼からの電話が、彼のこれからを大きく変えて行きます。

気づけば関係者ばかり

「僕らは同じ空間にいるように見えている。でもね、この線を隔てたそちらとこちらでは、全然別の世界なんです」

生霊となってしまった陽一の体を取り返すために、結人は協力することになります。初めは信じていなかった結人は、動いている陽一をみて実際のことだと理解します。そして、気がつけば周りには霊界に関わるひとばかりでした。

結人の事務所の後輩・栗栖は幽霊を連れていく捜査官。極悪刑事・椿原は、霊界の裁判官。どっぷりと眼鏡で見ないようにしていた死後の人々の世界にはまっていました。温かくやさしい陽一の母親と、引っ込み思案の妹に陽一の不在を告げにいきそのまま彼らのやさしさに触れる結人。栗栖の助言を聞きながら、結人は陽一を助けるために霊界の法廷へと挑むことになります。

霊界裁判

現世に六法全書というものがあるように、あの世には霊界六法というものがある。

最初は友人と言えなかった陽一を、友人として、弁護士として弁護にたつ結人。検察官も彼らと因縁をもったひとだった。そして陽一の体を奪った犯人も・・・。

弁護士として陽一を弁護し、そのまま霊界へ送られることを阻止した結人。そして、本当の解決のために彼らはまた奔走するのだった。

幽霊弁護士・桜沢結人の事件ファイル
著者: 望月 もらん
ISBN:4041012104 / 発売日:2014-01-31
出版社.: KADOKAWA/角川書店

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