「名前は何かな。おお、なかなかこれは、賢い心が詰まっていそうだ。どんな数字でも別け隔てなくかくまって、ちゃんとした身分を与えてやる、ルート記号のようだ」| 本で出逢った感動の名言
本で出逢った名言・名セリフ
「名前は何かな。おお、なかなかこれは、賢い心が詰まっていそうだ。どんな数字でも別け隔てなくかくまって、ちゃんとした身分を与えてやる、ルート記号のようだ」
博士の愛した数式 より
そのセリフに感銘を受けた理由
近頃とんと見なくなったような小説作品、そういった形容が当たる小説があります。小川洋子さんのこの作品なんかも、その一つではないかと思います。
記憶が80分しかもたない博士と家政婦の恋物語。家政婦には子どもが居て、記憶のもたない博士は、毎回、その子の頭を抱えて、このように言い、ルートつ名づけます。とても切ない物語であり、また、全編、数字と数学に関わる話題がちりばめられています。ちょっと書けない作品だなと思いつつ読んだ作品。そして、映画化もされた作品。寺尾聡さんと深津絵里さんの縁起は見事でした。
さらには、この小説は、第1回の本屋大賞を受賞した作品です。全国の本屋の店員さんがすすめたい本、第1位。ずいぶんと、世相は変わったものだと思います。
回答者:40代 女性
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