そしてあの黒い大きな車に乗って、勇作の前から去っていった。 | 本で出逢った感動の名言

宿命
著者: 東野 圭吾
ISBN:4061854445 / 発売日:1993-07-06
出版社.: 講談社

本で出逢った名言・名セリフ

そしてあの黒い大きな車に乗って、勇作の前から去っていった。

宿命 より

そのセリフに感銘を受けた理由

謎のサナエという女性が病院で亡くなった後に「勇作」が病院の敷地に遊びに行って出会った見知らぬ少年が去って行く時の様を表現してある部分です。

サナエさんというのは、この病院に長く入院していて窓から転落して亡くなったという事を聞いた勇作が悲しみに打ちひしがれた中で病院の敷地を訪れていたのです。亡くなったサナエさんを偲んで複雑な気持ちを抱いていた勇作の目の前に現れた少年は見るからにどこかのお坊ちゃんという印象を与える出で立ちでした。それまで勇作は亡くなったサナエさんに会いに何度もこの病院を訪ねていました。

サナエさんが頭が普通じゃないと噂されると、それまで一緒に遊んでいた友達が病院に近づかなくなったにもかかわらず勇作は以前より回数は少なくなったけれどサナエさんに会いに病院に通っていました。という内容も、それからのミステリーの深い内容に絡んでいくのですが、背景にある情景を感じさせる一文で強く印象に残っています。

回答者:40代 女性

宿命
著者: 東野 圭吾
ISBN:4061854445 / 発売日:1993-07-06
出版社.: 講談社

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