わたしはまた海のほうを向き、カモメの鳴き声を聞き、時間がたしかに先へ──知らない未来へ向かって進んでゆくのを感じていた。 | 本で出逢った感動の名言

九月の恋と出会うまで
著者: 松尾 由美
ISBN:4575518700 / 発売日:2016-02-10
出版社.: 双葉社

本で出逢った名言・名セリフ

わたしはまた海のほうを向き、カモメの鳴き声を聞き、時間がたしかに先へ──知らない未来へ向かって進んでゆくのを感じていた。

九月の恋と出会うまで より

そのセリフに感銘を受けた理由

ヒロインの北村志織は2004年9月に事件に巻き込まれて命を落とす運命でしたが、同じマンションの男性平野が志織を助けるため、2004年9月のまだ生きている志織に1年後の世界から話しかけることで救おうとします。私が感動したのは、志織が命を落とさずに生き続けられることになって平野と再会し、平野から電話越しにこれからずっと一緒に生きてほしいと言われたあとの一番最後の志織のモノローグです。

志織が平野の助けでもう一度生きることができることになった自分の存在を肯定して、これから先のまだ見ぬ世界、人生に向かって踏み出していこうと決意した姿に、とてもさわやかな感動を覚えました。

この一文から、この本をずっと最後まで読んできた私自身にとっても新しい世界が開けていくような、さわやかな感動を感じたのです。

回答者:50代 女性

九月の恋と出会うまで
著者: 松尾 由美
ISBN:4575518700 / 発売日:2016-02-10
出版社.: 双葉社

あわせて読みたい