20代で隠居 週休5日の快適生活

20代で隠居 週休5日の快適生活
著者: 大原扁理
ISBN:4902800284 / 発売日:2015-04-21
出版社.: K&Bパブリッシャーズ

筆者にとって、贅沢は遠くの友人のようなものだと言います。

彼は「隠居」を選択する事で、一般社会から離れて暮らしていると言えます。ホームレスのように世捨て人とならないのがポイントで、都会に蔓延る誘惑から意識的に遠ざかる事で、心の自由を得ていると言えます。

人は二十歳を過ぎたら、人生を引き算として捉え、周囲のものや人との付き合いを限りなくそぎ落としていくべきです。そのために、筆者は週休5日制を実践しており、生活の気楽さと快適さを満喫しているわけです。

いわば、21世紀版の都市型隠居です。

既に隠居生活を始めて5年になりますが、家賃は1ヶ月3万円弱、食事は玄米中心で食費は8千円前後、山野草などを摘んできて食べていると言います。普段は自転車を使って移動しており、月に一度は在来線に乗って日帰り温泉などに行ったりしています。

筆者の生き方は、ある意味、「徒然草」の吉田兼好や「方丈記」の鴨長明の行き方に通じるものがあると言えます。

ブラック企業で奴隷のようにこき使われている人が多い中で、こうした生き方は一つの警鐘として投げかけられられているわけです。読後の感想の中にも、筆者は「静かな爆弾」を現代社会に落とした、と指摘しており、私たちを立ち止まらせるとあります。

また、他の方の書評では千発分のビンタに相当するとあり、現代社会の価値観のアンチテーゼとして、充分読み応えのある一冊になっていると記されています。

20代で隠居 週休5日の快適生活
著者: 大原扁理
ISBN:4902800284 / 発売日:2015-04-21
出版社.: K&Bパブリッシャーズ

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