文章を書くの一番大事なのは語彙ではなく○○だ | [書評]文は一行目から書かなくていい - 検索、コピペ時代の文章術


まとまった文章を書く必要に迫られたとき、1番ハードルに感じることは何ですか?

色々あると思いますが、「初めの1文が浮かばず、書き始められない」と悩む方も多いんじゃないでしょうか?企画書やレポートなど、書かなければいけないという憂うつな気持ちを中々振り払えず、ようやく決心して机に向かってみたものの、中々最初の1行目が浮かばない。

そんな方にオススメなのが本記事で紹介する著書「文は一行目から書かなくていいー検索、コピペ時代の文章術」です。

そう、このタイトル自体が問題の回答になっています。文は1行目から書かなくてよいのです。

なぜ1行目から書かなくていいのか?

この書き始めのテクニックについて著者は次のように述べています。

結論をいうと 、最初の一行が書けないならほかのところから書き始めればいい 。文章に 、最初から順番通りに書かなくてはいけないル ールはないのですから 。

確かに、文章を書く順番にルールなどありません。

にも関わらず、なぜ多くの人が1行目から書き始めようとするのかについて筆者は、「小学校の作文の授業で、下書き無しで原稿用紙に書き始めることを指示されたからではないか」と述べています。

文章というのは何回も見直して推敲しながら完成させていくものです 。どうせ後から見直すのだから 、一行目にこだわる必要はまったくない 。

1行目から書き始める必要がないことを説いています。言っていることはもっともで、とても合理的な考え方ですね。

実はこの記事も1行目から書いておりません。記事を書こうと思い立ったときは、大抵その主題(言いたい事)がまず頭にありますので、そこ(この記事でいうと「1行目から書かなくてよいという提言とその理由」)から書き始め、そのあとに前後の導入と結びのパートを肉付けしていきました。

他にも役立つTipsが満載

実はこの本は芥川賞の受賞者でもある藤原智美さんの著書です。

上記の他にも「すべてを書いてしまわず、次の日に繰り越す」や、「ボキャブラリーは本当に必要か」など、文章をスムーズに書き進めたり、わかりやすい文章を書くために、誰でも実践できるTipsが満載です。またものを書くにあたってのインターネットとの向き合い方などにも触れています。

著者は小説家ですが、この本はジャンルを問わず文章を書く全ての人が参考にできる内容となっていますので、ライティングを上達させたいと思っている人は是非手に取ってみて下さい。


あわせて読みたい